あっちを立てれば、こっちが立たず

みなさま、こんにちは。

企画営業部の松岡です。

今回は僕の趣味のひとつでもある、
”映画”の広告について考えてみました。

 

 

公開が待ち遠しい!

個人的な話で恐縮ですが、

僕自身は映画をそこそこ見る方で、
月に1~2本は映画館で、週に1~2本は家で鑑賞する程度です。

特にジャンルを絞って観ている訳ではないんですが、
気づくと繰り返し観ているDVDやBDはというと、
こんなのとか、こんなのとか、こんなのとか・・・

要するに、SF系やヒーローアクション系が好み、ってことですね。

そんな僕にとって、7/4の日本公開が待ち遠しくてたまらない作品がこちら!

YouTubeより

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(公式HP)』!!

2012年に公開され、アバタータイタニックに継ぐ
全世界歴代3位の興行収入を記録した大ヒットアメコミヒーロー映画、
アベンジャーズの続編です。

アベンジャーズ (2012年の映画) – Wikipedia

ご存じない方に向けて、雑に例えて説明すると、
少年ジャンプの人気キャラクターたちが、
(孫悟空とケンシロウとルフィとナルトが、的な)
人類を脅かす共通の悪者に対して
時にギクシャクしながらも力を合わせて戦う、みたいな話です。

日本でも単独作品がヒットした、

アイアンマン(マーベル公式HPより)」くらいは

ご存知の方も多いとは思いますが、

登場する全てのキャラクターは悪者も含めて全員、
マーベル・コミック(マーベル公式HPより)の人気キャラクターたち。

それぞれが一定のファンベースを持つ
いわば、オールスター大集合スペシャルなんです。

 

公開を前に予想外の盛り上がり!

そんなアベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』なんですが、
公開に先駆けて一部で盛り上がりを見せていたのがこの話題。

いわゆる、日本公開版ポスターがダサすぎる!!問題です。

主に、公開を待ちわびたコアなファンたちがネットでひと騒ぎ。

海外公開版のポスターと比較して、

ダサい!!」「ひどい!!」と声を上げています。

 

では早速、件のポスターを見てみてください。

 

海外版はコチラ

(ディズニー・スタジオTwitterより)

 

対して、

 

日本版はこんな感じ

(ディズニー・スタジオTwitterより)

 

んー・・・

確かに・・・

ダサい、と言うか何と言うか・・・

 

とにかく、オレたちの好きな『アベンジャーズ』じゃない!!

 

オールスター大集合スペシャルならではの

人気キャラ同士の掛け合い

メガ盛りアクションを期待するファンとしては、

 

全くもってココロトキメカナイ仕上りとなっていたため、
あちこちでプチ炎上が繰り広げられていました。
「愛を知る―」って・・・そんな話でしたっけ?)

とは言え、配給会社さんの立場からすると、
何の考えも無しにこれらポスターを作ったわけでもないはず。

 

じゃあ、何でこうなった!?

超大作映画に求められるものは

前作「アベンジャーズ」の日本での興行収入は約36.1億円
単純計算で、のべ200万人(=Wミリオン)近くの方が

劇場に足を運んだ事になります。

となれば当然、今作では”前作超え”の観客動員が求められるはず。

 

例えば音楽の世界で、Wミリオンのセールスをたたき出す存在となれば、
サザンオールスターズやB’z、宇多田ヒカルといった
国民的知名度のアーティストに限られます。

つまり、それだけの数の支持を得るには、
純粋なファンだけをあてにしてリリースする訳にはいかず、

作品に興味の無いライト層にまで、広く興味を喚起する必要があります。

 

どこまでをターゲットに?

今回の『アベンジャーズ~』に対する観客のモチベーションには、
以下のようなグラデーションがあると考えられます。

① アメコミ全読破!マーベル映画もコンプリート!
② コミックまでは手が出ないけど、マーベル映画は大好き!
③ 前作は映画館で観た!今作も楽しみ!
④ 前作はたまたま映画館で観て、まぁ面白かったかな
⑤ 映画館には時々行くけど、ヒーロー物とかはちょっと・・
⑥ 映画は観るけど、映画館にはめったに行かないなぁ
⑦ わざわざ映画館行かなくても、DVDでよくね?

などなど。

ここで配給会社としては、それぞれのボリュームを想定して、
目標を達成するために、
”どこまでを映画館に呼び込む必要があるのか?”
考える必要があります。

 

まずは確実に

先ほどのグラデーションで考えれば、
①や②の層は、数は限られますが、

おそらく放っておいても自分から情報収集して
映画館へ足を運んでくれるはず。

 

欲を出せば、「何回も足を運んでもらっちゃお☆」な仕掛けが有効かも、です。
(来場者限定プレゼントやスタンプラリー的な手法)

③や④の層は、「続編やるんだって!」が伝われば、
来場が十分期待できる層。

各種メディアでの告知や動画サイトでの予告編アップで
「前作同様、面白そう!」な認知が広がればOKでしょう。

 

問題はここから

①~④までの誘導では、なかなか200万人規模には届かないでしょう。
とは言え、⑦の層までを映画館へ誘導するのは至難の業なので、

 

⑤と⑥の層は何とか取り込みたい!

⑥の層に来てもらうには、
年に1~2回程度の映画館体験にセレクトしてもらう必要があります。

大量のメディア露出と合わせて、

全国各地の映画館でスクリーンを占有し、
「全世界大ヒット!」「この夏最大のスクリーン体験!」等の煽りや、
有名人・著名人の一押しコメントなんかで、
「観なきゃ乗り遅れるぞー!」

「家族みんなで楽しめますよー!」と、

イベント性を高め、

「何かスゴイのやるらしいね!行ってみようか?」の

テンションに持っていく必要があります。

 

残るはここ!

 

残る⑤の層
『アベンジャーズ』みたいなヒーロー映画には興味ない映画ファン層

つまり、『アベンジャーズ』を知っているけど観に行かない層

そのボリュームは、③④と同じくらいかそれ以上が想定されます。

 

この層をイメージしてみると、

おそらく多くは女性や年配者で、
アクションや最先端CGやスペクタクルよりも、
ストーリー性ヒューマンドラマ

期待する向きではないでしょうか。

 

でも定期的に映画館へは足を運ぶため、

映画館でポスターを見る可能性は高いはず!

ここで登場するのが、先に触れたポスター。

 

宣伝用ポスターは、映画館や街頭での告知を主目的とするため、

これらの人たちを作品に誘導するために機能させる必要があります。

と来れば・・・

やっぱ”人類愛”でしょ!!

・・・はい。

と、勝手な推測ですが、このように見ていくと
「どうして日本公開版のポスターがあぁなったのか?」の理由も
少しは見えてきます。

 

特に日本の状況を考えると、
「アメコミ物はウケない」といったジンクスや、

「アイアンマンしか知名度が無い」現実があり、

また、「ちょっとダサいくらいがヒットする」といった

定説めいたものなんかもありで、

それらを考慮に入れつつ、いい塩梅のポスターを制作する・・・

今回の日本公開版ポスターのキャッチコピーやレイアウトから

「結構苦労したんだろうなぁ・・・(しみじみ)」と、
勝手ながらクリエイターさんの苦悩の跡を感じてしまいました。

 

狙いを定めたクリエイティブ

”狙うべきターゲットを定めて、訴求とクリエイティブを決定する”

広告の基本中の基本ですが、コアなファンが多いと
それにも一苦労、なケースでした。

 

と、ここまで書いておきながら何ですが、
「アベンジャーズ」ファンの一人として

どうしても一言モノ申したい・・・

やっぱりこのポスター、ダサいと思います!!!www

このフラストレーションは、今週末から公開の
コイツでスッキリしてやりますよ!

YouTubeより


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